デジタル庁が「行政の進化と革新のための生成AIの調達・利活用に係るガイドライン」2.0版を公表|2026年9月1日施行
デジタル庁は2026年6月12日、行政機関が生成AIを調達・利活用する際のガイドラインの2.0版を公表した。2025年5月に策定した第1版の改訂で、生成AI技術の進展、利用事例の拡大、国内外の制度・政策の動きを踏まえたものとされている。ガイドライン本文の附則によると、この内容は2026年(令和8年)9月1日から施行される。AI統括責任者(CAIO)の対応事項は6月30日まで、AIガバナンスの枠組みの対象は7月1日からと、適用は段階的に進む。
出典:デジタル庁 公表資料社内規程や利用ルールの見直しが要る制度の変更
何が変わったか
デジタル庁は 2026年6月12日、「行政の進化と革新のための生成AIの調達・利活用に係るガイドライン」の 2.0版を公表しました。デジタル社会推進標準ガイドライン DS-920 として位置づけられています。
2025年5月27日に策定された第1版の改訂版で、生成AI技術の進展、利用事例の拡大、国内外の制度・政策の発展を踏まえて改訂されたと説明されています。
施行日と、段階的な適用
公表時点の当サイトでは適用開始日を確認できていませんでしたが、ガイドライン本文の附則に記載がありました。原文は次のとおりです。
この決定の内容は、2026 年(令和8年)9月1日から施行する。なお、「6.2 政府における生成 AI システムの AI 統括責任者(CAIO)の対応事項」については、2026 年(令和8年)6月 30 日までに必要な措置を定めるものとし、「2.2.2 本ガイドラインが対象とする生成 AI」の AI ガバナンスの枠組みの対象については、2026 年(令和8年)7月1日から適用するものとする。
適用は3段階に分かれます。
| 時期 | 対象 |
|---|---|
| 2026年6月30日まで | AI統括責任者(CAIO)の対応事項について必要な措置を定める |
| 2026年7月1日から | AIガバナンスの枠組みの対象を適用 |
| 2026年9月1日 | 2.0版の内容が全面施行 |
概要資料にも同じ記載があり、「2.0版の内容は、令和8年9月1日より施行。(AIガバナンスの枠組み対象は令和8年7月1日から)」とされています。
対象と体制
対象となる生成AIの範囲は、概要資料でこう整理されました。
対象:原則として、入力はテキスト及び音声、出力はテキスト、画像又は音声が可能な生成AIシステム ※特定秘密や安全保障等の機微情報を扱うシステムは対象外
入力・出力ともにテキスト以外へ広がったのが1.0版からの変化にあたります。
体制面では、各府省に AI統括責任者(CAIO) を置くことになりました。役割は「各府省の生成AIの利活用を推進」「AIガバナンスの構築及び実践の司令塔」と位置づけられており、職員向けの生成AI利用ルールを策定するのもCAIOです。
別添の3つのシート
ガイドラインには、別添として3つのシートが付きました。
- 高リスク判定シート — 「A.生成AI利活用業務の性格、B.利用範囲、C.出力結果の政府職員等による判断を経た利活用」の3つの観点を勘案し、アドバイザリーボードに助言を求めるべきか各省で判定する
- 調達チェックシート — 「生成AIを調達する際に事業者への要求事項として、仕様書等に盛り込むべき項目を整理」したもの。ガバナンス項目/開発・運用プロセス要件項目/生成AIシステムの要件項目の3区分
- 契約チェックシート — 「生成AIを調達する際に契約書で取り決めるべき項目を整理」したもの
適用の仕方については、概要資料に注記があります。
チェックシートの内容の適用項目や適用方法については、個別の生成AIシステムの調達形態やリスクレベルに応じて、AI相談窓口とも連携しつつ各府省において判断。
一律に全項目を求めるものではないという整理です。
会社員の業務から見ると
直接の対象は政府機関で、民間企業に義務が生じるものではありません。
ただし影響が及ぶ場面は2つあります。ひとつは官公庁と取引がある企業です。9月1日以降の調達では、仕様書や契約書に盛り込まれる項目がこのガイドラインを踏まえたものになる可能性があります。事前に原文を見ておくと、求められる水準の見当がつきます。
もうひとつは、自社の生成AI利用ルールを作る立場にある場合です。調達チェックシートと契約チェックシートは、AIツールを導入するときに何を確認すべきかの一覧として読めます。対象範囲の定め方、リスクレベルに応じた適用の考え方も、そのまま社内文書の骨組みに使えます。
確認できていないこと
調達チェックシート・契約チェックシートの項目数は、当サイトでは確認できていません。二次情報では具体的な数が挙げられていますが、原文で数え切れていないため書きません。
1.0版からの詳細な変更点についても、公表ページでは「必要な改定を行ったもの」とされるにとどまります。見え消し版のPDFが提供されているため、正確に把握したい場合はそちらをご確認ください。
推測は書きません。
本記事の施行日・対象範囲・別添シートに関する記載は、デジタル庁が公表した ガイドライン本文(PDF) および 概要資料(PDF) から確認したものです(2026年8月28日時点)。
会社員の業務への影響
対象は政府機関だが、生成AIを調達・利用する際にどこを見て判断するかの型として、民間企業の社内ルール作りにも参照されやすい。2026年9月1日に施行されるため、官公庁と取引がある企業では、仕様書や契約書で求められる水準がここから変わる可能性がある。別添の調達チェックシート・契約チェックシートは、自社のAI調達で何を確認すべきかを組み立てる材料にもなる。
確認しておくこと:官公庁案件を扱う場合は、施行前に調達チェックシートと契約チェックシートの項目を原文で確認すること。民間向けであっても、自社の生成AI利用ルールを作る立場なら、対象範囲の定め方とリスク管理の考え方が参考になる。
このニュースは法律・制度・業界全体に関わる内容で、特定のツールや業務に結びつけられる範囲を 超えています。根拠のない関連付けを避けるため、関連ツール・関連業務は掲載していません。
業務からAIツールを探す出典:デジタル庁 公表資料掲載内容は2026年8月28日時点で確認したものです。原文もあわせてご確認ください。