Excel業務をAIで効率化する方法|外部AIに作らせるか、シート内で使うか
最終確認:2026年8月9日 料金・プラン内容は変更されることがあります。契約前に各公式サイトで最新情報をご確認ください。 当サイトでは料金情報を90日ごとに再確認する運用にしています(確認方針)。
結論:こんな人にはこのAI
| こんな人 | 選ぶなら | 理由 |
|---|---|---|
| 個人で今日から始めたい / 無料で試したい | ChatGPT | 数式やVBAを作ってもらい、自分でExcelに貼る方式。無料プランから試せる |
| すでに Microsoft 365 を全社導入している | Microsoft 365 Copilot | シート内で直接使える。ただし契約は組織単位で、個人判断では導入できない |
比較表:どれが自分に合うか
| ツール | 向いている人 | 導入難易度 | 利用者規模 | 無料プラン | 料金 |
|---|---|---|---|---|---|
| ChatGPT | まずAIを業務で試したい会社員 | すぐ使える | 個人 / チーム / 中小企業 / 大企業 | 無料プランあり | Free 無料 / Plus 月額20ドル / Pro 月額200ドル / Business 1ユーザー月額25ドル(年払いなら20ドル・最低2ユーザー)/ Enterprise は要問い合わせ。2026年8月23日の 1ドル=158.965円 で換算すると Plus 約3,179円、Pro 約31,793円、Business 約3,974円(年払い約3,179円)。実際の請求額は決済時の為替と販売経路で変わる |
| Microsoft 365 Copilot | すでに Microsoft 365 を全社導入している企業 | 管理者・情シスの対応が必要 | 中小企業 / 大企業 | なし | 公式の日本語ページに掲載されているのは Microsoft 365 Copilot Business 月額3,523円(1ユーザー・年払い・税抜)ほか、Copilot を含む上位の統合プランが月額4,797円(1ユーザー・年払い・税抜)。Microsoft 365 / Office 365 法人プランの契約が前提 |
料金・機能は変動します。契約前に必ず各公式サイトで最新の条件をご確認ください。 評価の付け方は評価基準に掲載しています。
業務のどの工程を任せられるか
- 1データの整形
- 2数式・マクロの作成
- 3シート内で実行
- 4集計結果の要約
| ツール | データの整形 | 数式・マクロの作成 | シート内で実行 | 集計結果の要約 |
|---|---|---|---|---|
| ChatGPT | 記載なし | 対応 | 記載なし | 対応 |
| Microsoft 365 Copilot | 対応 | 対応 | 対応 | 対応 |
外部のAIに数式を作らせて自分で貼る方式と、表計算ソフトの中でAIを動かす方式では、必要な契約も担当工程も異なります。
「—」は「できない」という意味ではありません。 提供元の公表情報で確認できた工程だけに○を付けています。 記載のない工程は各公式サイトでご確認ください(確認方針)。
結論
「ExcelをAIで効率化する」と言ったとき、性質のまったく違う2つのアプローチが混ざっています。 ここを分けずに検索すると、自分の環境では使えない方法の記事を読み続けることになります。
| 方式 | やること | 向くケース |
|---|---|---|
| A: 外部AIに相談する(ChatGPT / Claude) | 数式やVBAを作ってもらい、自分でExcelに貼る | 個人で今日から始められる。無料プランでも試せる |
| B: Excel内で使う(Microsoft 365 Copilot) | シートを開いたまま、AIが直接データを扱う | 全社でMicrosoft 365を導入済みの組織 |
最初に押さえてほしい前提があります。
方式Bは Microsoft 365 の契約が前提です。Copilot 単体では契約できません。
「Excel に AI が入るらしい」という話を個人で試そうとしても、 会社が Microsoft 365 の法人プランを契約していなければ入口に立てません。 個人の判断で始められるのは、実質的に方式Aだけです。
現実的な結論はこうなります。
- まず方式Aで始める。 数式・VBA・データ整形の相談相手としてChatGPTを使う
- 会社が Microsoft 365 を導入済みなら、方式Bの追加を検討する
- どちらの方式でも、AIが出した数式・VBAは必ず自分で検証する
なお本記事は公表情報にもとづく調査ベースの整理で、料金は2026年8月時点のものです。
課題提起:Excelで溶けるのは「作業時間」ではなく「思い出す時間」
Excel業務で時間を取られている場面は、多くが手を動かす時間ではありません。
- やりたいことは分かっているが、どの関数を組み合わせればいいか思い出せない
- 人が作った数式の意味が読めない。 ネストが深く、なぜエラーになるのかも分からない
- 同じ手作業を毎月繰り返している。 マクロにすべきと分かっているが、VBAを書けない
- もらったデータの形が汚い。 表記ゆれ、結合セル、1列に住所と氏名が混在している
いずれもExcelに詳しい人に聞けば数分で終わる類の詰まりです。 社内にその人がいなければ、検索して試行錯誤することになります。
生成AIが効くのはここです。AIがExcel作業を代行するのではなく、 「隣に座っているExcelに詳しい人」の役割を埋める。これが期待値の起点です。
方式A:外部AIに数式・VBAを作らせる
ChatGPT や Claude に相談し、出てきた数式やコードを自分でExcelに貼る方式です。 特別な契約は要らず、無料プランから始められます。
使いどころ1:複雑な数式を作る
条件が複数ある集計、複数シートをまたぐ参照など、 「関数名は知っているが組み合わせ方が出てこない」場面に効きます。
プロンプト例①(数式の作成)
Excelの数式を作ってください。
・A列に日付、B列に部署名、C列に金額が入っています(2行目から500行目まで)
・「営業部」かつ「2026年7月」の金額合計をF1セルに出したい
・私のExcelはMicrosoft 365版です
数式と、その数式が何をしているかの説明を書いてください。
ポイントは列の構成・データ範囲・Excelのバージョンを必ず伝えること。 省くと、自分の環境では使えない新しい関数を提案されることがあります。
使いどころ2:既存の数式のエラー原因を説明させる
人が作った数式の解読は、ゼロから作るより時間がかかります。ここもAIが効く場面です。
プロンプト例②(エラー原因の特定)
このExcelの数式が #N/A エラーになります。原因として考えられることを、
可能性の高い順に挙げてください。
=VLOOKUP(A2,Sheet2!A:C,3,FALSE)
・A2には取引先コードが入っています(表示は数字ですが、左上に緑の三角が出ています)
・Sheet2のA列にも同じコードが入っているはずです
プロンプト例③(数式の日本語訳)
以下のExcel数式が何をしているのか、日本語で段階的に説明してください。
最後に「この数式が壊れるとしたらどんなときか」も教えてください。
(ここに数式を貼る)
「壊れるとしたらどんなときか」を聞いておくと、引き継いだファイルのリスクを使う前に把握できます。
使いどころ3:VBAマクロの生成
毎月の定型作業を自動化したいが、VBAが書けない。この層に最も効く使い方です。
プロンプト例④(VBAの生成)
ExcelのVBAマクロを書いてください。
・「元データ」シートのA列に商品コードが入っています
・商品コードごとにシートを分けて、該当行を各シートにコピーしたい
・シート名は商品コードにしてください
・既に同名シートがある場合は上書きせず、処理を止めて警告を出してください
コードには日本語のコメントを付けてください。
プロンプト例⑤(エラーの解消)
このVBAを実行すると「実行時エラー '1004'」が出ます。
原因と修正方法を教えてください。修正後の全文も出してください。
(ここにコードを貼る)
VBAは特に、「途中で止まったらどうするか」を最初に指定しておくと手戻りが減ります。
使いどころ4:データの整形・分類の「考え方」を相談する
実データを渡さなくても価値が出る使い方です。進め方そのものを相談します。
プロンプト例⑥(整形手順の設計)
Excelで、1つのセルに「東京都渋谷区〇〇1-2-3 山田太郎様」のように
住所と氏名が混在した列が3,000行あります。
これを「住所」「氏名」の2列に分けたいです。
関数、Power Query、VBAのそれぞれで実現する方法を挙げ、
今回のケースではどれが適しているか、理由とともに教えてください。
プロンプト例⑦(分類軸の設計)
売上データを部署別・商品カテゴリ別に分析したいのですが、
どういう切り口で集計すると意思決定に使えるレポートになりますか。
ピボットテーブルの行・列・値に何を置くべきか、案を3つ出してください。
⑦のようにデータを渡さず構造だけを相談するのは、 後述の機密情報の問題を回避しつつAIを活用する現実的な方法です。
方式B:Excel内で使う(Microsoft 365 Copilot)
Microsoft 365 Copilot は、ChatGPT のように別画面を開くのではなく、 Word / Excel / Teams などのアプリ内に組み込まれたAIです。 Excel ならシートを開いたまま、そこにあるデータに直接指示を出せます。
方式Aとの決定的な違いは、データをコピーして外部サービスに貼る手間がないこと。 既に Microsoft 365 を使う組織なら、アカウント管理・情報統制の枠組みにそのまま乗せられます。
ただし前提条件があります。
- Copilot 単体では契約できません。 Microsoft 365 / Office 365 の法人向けプランの契約が前提です
- 2024年1月以降、Business Basic / Standard / Premium の契約者にも対象が拡大し、最低ユーザー数の制限は撤廃されたとされています
- 個人向けは、旧「Copilot Pro」が廃止され「Microsoft 365 Premium」等へ移行しています
つまり方式Bは、個人で始められる施策ではなく、組織の契約の話です。
詰まった点・限界
AIが生成した数式・VBAは、必ず検証が必要
これが最も重要です。生成AIの出力が常に正しいとは限りません。 存在しない関数を提案する、引数の順序を間違える、条件の境界(以上/より大きい)を取り違える。 厄介なのは、間違っていてもエラーにならず、それらしい数値が返る場合があることです。
誤った数式を業務データに適用すれば、間違った数値が資料として社外に出ます。 VBAはさらに深刻で、データを破壊する処理が実行される可能性があります。
最低限、次の手順を守ってください。
- 数式は、答えが分かっている小さな範囲で先に試す。 手計算で検証できる数行で確認してから全体に広げる
- VBAは必ずファイルのコピーで実行する。 本番ファイルで初回実行しない
- VBAの実行前に、コードが何をしているかAIに説明させる。 意味が分からないコードは実行しない
- 削除・上書きを伴う処理は特に慎重に扱う。 VBAの操作は「元に戻す」が効きません
AIが変えるのは「作る時間」であって、「確認する責任」は移りません。
機密データを外部AIに貼るリスク
方式Aは、データをコピーして外部サービスに貼る操作を伴います。 顧客名、単価、人事情報、未公開の売上——Excelにはたいてい機密情報が入っています。
入力可否は、必ず所属組織のポリシーを確認してください。 「なんとなく大丈夫そう」で判断する領域ではありません。
ポリシーが不明な場合の回避策は次のとおりです。
- 実データではなく、ダミーデータで相談する。 列構成と数行のサンプルを架空の値に置き換えて渡す
- プロンプト例⑦のように、構造や進め方だけを相談する
- 数式・VBAを作らせる用途なら、そもそも実データは不要です。列の並びと条件を伝えれば成立します
方式Bは組織の Microsoft 365 の枠内で動くため、この点は扱いやすくなります。 ただしそれも組織の設定次第なので、情報システム部門の方針に従ってください。
Excel の Copilot も万能ではない
方式Bを入れれば全部解決するわけでもありません。 複雑な処理は、結局 ChatGPT 等で数式を作って貼るほうが早い場合があるとされています。 方式Bを導入した組織でも、両方を状況で使い分けるのが実態に近い運用です。
料金と、どのプランで足りるか
以下は 2026年8月時点の情報です。 ChatGPT も Microsoft 365 Copilot も料金改定が頻繁なカテゴリで、 本記事の数値は公式ページで裏取りできていない二次情報を含みます。 金額を稟議に載せる際は、必ず公式サイトで最新条件を確認してください。
方式A(ChatGPT)
| プラン | 料金の目安 |
|---|---|
| Free | 無料(メッセージ数に制限) |
| Go | 月額1,400円程度 |
| Plus | 月額3,000円程度 |
| Business | 1ユーザーあたり月額25〜30ドル程度 |
どのプランで足りるかの考え方はこうです。
- 数式・VBAの相談が中心なら、まず無料プランで足ります。 1回のやり取りは短く、大量に使う用途ではありません
- 無料プランの制限に日常的に当たるようになったら、有料プランを検討する
- 業務データを扱う可能性があるなら、個人プランではなく法人プラン(Business 以上)を組織として契約すべきです。費用ではなく統制の問題です
代わりに Claude を使う選択肢もあります(2026年8月時点の公式サイトで Free $0 / Pro $17〜20・月 / Team $20〜25・席/月。円換算は為替で変動)。 この用途で大きな差が出る領域ではないため、 無料プランで両方触り、説明の分かりやすさで選ぶのが実務的です。
方式B(Microsoft 365 Copilot)
- 通常価格は月額4,497円(税抜)程度とされています
- 2026年7月1日〜9月30日の割引キャンペーンで月額2,698円程度との情報があります
- これは Microsoft 365 の契約に上乗せされる金額です。総額は既存ライセンス費用との合算で考えます
単価だけ見れば方式Aより明確に高くなります。それでも選ぶ理由は シート内で完結することと組織の情報統制の枠内で使えることです。
こういう人に向く / 向かない
方式A(外部AI)が向く 個人の判断で今日から始めたい会社員。数式やVBAを作ってもらう用途が中心の人。 Microsoft 365 を契約していない、または契約状況が分からない人。
方式Aが向かない 機密データの外部入力がポリシーで禁止され、ダミーデータへの置き換えも現実的でない業務。 コピー&ペーストの往復自体を減らしたい人。
方式B(Microsoft 365 Copilot)が向く 既に Microsoft 365 を全社導入している組織。Excel・Word 中心の業務が多い部門。 外部サービスへのデータ持ち出しを避けたい組織。
方式Bが向かない Microsoft 365 を契約していない個人・組織(そもそも契約できません)。 単価を最小に抑えたい組織。無料で試してから判断したい人。
まとめ
- ExcelのAI活用には2つの方式がある。 外部AIに作らせて貼る(A)か、シート内で使う(B)か
- 方式Bは Microsoft 365 の契約が前提。 Copilot 単体では契約できない
- 個人が今日から始められるのは方式A。 無料プランで十分に成立する
- 効くのは4つの場面。 複雑な数式、既存数式のエラー原因、VBAの生成、データ整形の考え方
- プロンプトには列構成・データ範囲・Excelのバージョンを必ず書く
- AIが出した数式・VBAは必ず検証する。 小さな範囲で試し、VBAはコピーファイルで実行する
- 機密データの入力は組織のポリシーを確認する。 数式作成なら実データは不要
AIが減らすのは「調べて試行錯誤する時間」であって、「確認する責任」ではありません。 この線引きを持って使えば、Excel業務の詰まりどころは着実に軽くなります。
料金・機能は2026年8月時点の公表情報にもとづく整理です。両ツールとも改定が頻繁なため、 検討の際は必ず各社の公式サイトで最新情報をご確認ください。
各ツールの向き・不向き
ChatGPT
OpenAI
文章作成・要約・Excelの相談を1つの窓口で片づける
- 導入難易度
- すぐ使えるアカウント登録だけで試せる
- 利用者規模
- 個人 / チーム / 中小企業 / 大企業
- 無料プラン
- 無料プランあり
- 料金
- Free 無料 / Plus 月額20ドル / Pro 月額200ドル / Business 1ユーザー月額25ドル(年払いなら20ドル・最低2ユーザー)/ Enterprise は要問い合わせ。2026年8月23日の 1ドル=158.965円 で換算すると Plus 約3,179円、Pro 約31,793円、Business 約3,974円(年払い約3,179円)。実際の請求額は決済時の為替と販売経路で変わる公式サイトで確認 / 2026-08-23 時点
こんな人に向いている
- まずAIを業務で試したい会社員
- 社内に展開する際、日本語の解説が多いほうがよい
- 定型でない作業の相談相手が欲しい
こんな人には向かない
- 音声の文字起こしを前提とした業務フローに単体で組み込みたい
- 出力の確認工程を省きたい
無料プランで使い勝手を確認するChatGPT の公式サイトが開きます
Microsoft 365 Copilot
Microsoft
Excel・Word・Outlookの中で直接使え、コピー&貼り付けの往復をなくす
- 導入難易度
- 管理者・情シスの対応が必要法人契約や既存システムとの連携が前提
- 利用者規模
- 中小企業 / 大企業
- 無料プラン
- なし
- 料金
- 公式の日本語ページに掲載されているのは Microsoft 365 Copilot Business 月額3,523円(1ユーザー・年払い・税抜)ほか、Copilot を含む上位の統合プランが月額4,797円(1ユーザー・年払い・税抜)。Microsoft 365 / Office 365 法人プランの契約が前提公式サイトで確認 / 2026-08-22 時点
こんな人に向いている
- すでに Microsoft 365 を全社導入している企業
- Excel・Word 中心の業務が多い部門
- 既存のアカウント管理・情報統制に乗せたい組織
こんな人には向かない
- 個人の判断だけで今日から始めたい(Microsoft 365 の契約が前提)
- 1ユーザーあたりの単価を抑えたい
- 複雑な処理まで任せたい(数式は外部AIで作るほうが早い場合がある)
公式サイトで最新の料金を確認するMicrosoft 365 Copilot の公式サイトが開きます
よくある質問
- 個人で今日から始められますか?
- 外部のAIに数式やVBAを作ってもらい、自分でExcelに貼る方法であれば無料プランからでも試せます。
- Copilotを使うには何が必要ですか?
- Microsoft 365 / Office 365 の法人向けプランの契約が前提です。Copilot単体では契約できないため、個人の判断だけでは導入できません。
- Copilotがあれば外部のAIは不要ですか?
- そうとは限りません。複雑な処理は、外部のAIで数式を作って貼るほうが早い場合があります。
- 出力された数式はそのまま使えますか?
- 必ず結果を検算してください。出力が常に正しいとは限らず、確認工程は残ります。
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